銀行業務検定、相続アドバイザー2級とは、相続・遺言・贈与に関する法務・税務・実務知識を体系的に理解し、金融機関の現場において顧客の相続ニーズに的確に対応できる実務能力を証明する資格です。
高齢化の進展と資産承継ニーズの高度化に伴い、相続に関する相談は年々複雑化・多様化しており、金融機関職員には基礎知識にとどまらない、実務に即した専門的な対応力が求められています。
本試験では、民法(相続法)・相続税・贈与税・遺言・成年後見制度といった法令知識に加え、金融機関として留意すべき実務対応やコンプライアンスの観点も含めて出題されます。単なる知識の暗記ではなく、「顧客対応の場面でどのように判断・説明するか」という実務的視点が重視されている点が特徴です。
相続アドバイザー2級は、相続業務に初めて本格的に携わる職員の基礎固めとしてはもちろん、相続関連業務のレベルアップや専門性の証明としても評価されやすい資格です。相続相談の初期対応力を高めたい方や、将来的に相続・資産承継分野の中核人材を目指す方にとって、非常に実務的価値の高い検定試験といえるでしょう。
相続アドバイザー2級の試験概要
以下公式サイトより
| 出題形式 | 四答択一式 25問(各2点) 記述式 5題(各10点) |
|---|---|
| 科目構成 | (1)相続知識 相続の開始と手続期限 相続人の範囲と順位 ・相続欠格と廃除 相続と遺贈 相続の限定承認 ・放棄 遺言の効力 ・種類 ・要件 ・内容変更等 戸籍 課税 ・非課税財産 債務控除および葬式費用 相続税申告書の提出と納税 ほか (2)相続対策(生前対策) 資産の状況把握 遺産分割 遺贈 相続財産の評価方法(小規模宅地等の特例) 相続税の計算 相続税対策 納税資金対策 贈与税の知識 生前贈与による相続対策 二次相続 遺言信託 成年後見制度 (法定後見制度、任意後見制度)の活用 資産活用による相続対策 保険活用による相続対策 ほか (3)相続アドバイス 相続アドバイスをする際のコンプライアンス 遺産分割アドバイス 相続人の不存在 リタイアメントプランニング 遺言書の作成/遺産整理 相続トラブルの防止策 ほか (4)相続手続 相続発生時の確認事項 相続預金の照会 未分割時の葬儀費用の払戻要求の対応 遺産の相続手続/債務の承継手続 担保 ・保証取引/通帳 ・貸金庫等の取扱い 相続手続必要書類 ほか |
| 合格基準 | 満点の60%以上 (試験委員会にて最終決定) |
| 試験時間 | 180分 試験開始後60分間, 終了前10分間は退席禁止 |
| 持込品 | 受験票 HBの鉛筆 消しゴム 電卓(1台のみ使用可。 ただし、金融計算電卓、 関数・メモ機能付きは不可) |
合格率と難易度
銀行業務検定、2017年3月から2025年3月において相続アドバイザー2級試験の合格率は21.73%から44.33%で難易度は偏差値表示で53です。
| 試験日 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年3月 (第160回) | 845 | 338 | 40.00% |
| 2024年3月 (第157回) | 948 | 313 | 33.02% |
| 2023年3月 (第154回) | 1,285 | 491 | 38.21% |
| 20221年3月 (第151回) | 1,725 | 406 | 23.54% |
| 2021年3月 (第148回) | 1,798 | 797 | 44.33% |
| 2020年3月 (第145回) | 中止 | – | – |
| 2019年3月 (第142回) | 1,541 | 392 | 25.44% |
| 2018年3月 (第139回) | 1,942 | 422 | 21.73% |
| 2017年3月 (第136回) | 2,887 | 871 | 30.17% |
相続アドバイザー2級の試験日程、試験日と申し込み
銀行業務検定試験の日程、試験日、試験時間は銀行業務検定協会の母体(株)経済法令研究会のサイトにて、常にアップデートされていますので、下記リンクより参照ください。
経済法令研究会より
株式会社CBT-Solutionsより
(2021年時点相続アドバイザー2級にCBTは無く、公開試験のみです。)
お問い合わせは
銀行業務検定協会
(経済法令研究会 検定試験運営センター)
〒162-8464 東京都新宿区市谷本村町3-21
電話 03-3267-4821
月~金(祝日除く)10:00~15:00
FAX 03-3267-4999
勉強方法
以下は、銀行業務検定「相続アドバイザー2級」短期合格向けの勉強方法です。
勉強期間を2~3週間での合格を想定し、「出題されやすい論点に絞る」「実務目線で理解する」ことを重視しています。

勉強方法!
① 学習前に押さえる前提(最重要)
相続アドバイザー2級は、条文暗記型ではなく“事例対応型”の試験です。
細かい数字や例外規定をすべて覚えるよりも、
- 誰が相続人になるのか
- どの順序・割合で相続されるのか
- 税務上・実務上の注意点は何か
をストーリーで説明できるかが合否を分けます。
② 学習全体像(短期合格の型)
おすすめ配分
- 公式テキスト:3割
- 問題演習(過去問・類題):7割
☆ テキストを読み込むより、「問題で覚える」方が圧倒的に効率的です。
③ ステップ別勉強手順
【STEP1】公式テキストを高速で1周(2~3日)
目的は**理解ではなく「全体像の把握」**です。
- 細かい数字・条文は飛ばしてOK
- 次の4分野だけは意識して読む
- 法定相続人と相続分
- 遺言の種類と効力
- 相続税・贈与税の基本構造
- 金融機関の実務対応(名義変更・払戻し等)
※この段階で暗記しようとしないことが重要です。
【STEP2】問題演習を中心に回す(最重要・7~10日)
短期合格のカギはここです。
- 問題を解く
- 間違えた箇所だけテキストで確認
- 「なぜその判断になるのか」を言語化
特に次のポイントを意識してください。
- ✕ 正誤問題は「誤っている理由」まで確認
- ✕ 計算問題は途中式より「考え方」を重視
- ✕ ひっかけ選択肢(配偶者・代襲・養子)に注意
☆ 同じ問題を3回以上解くと得点が安定します。
【STEP3】頻出テーマを重点暗記(3~4日)
短期合格では「出るところだけ覚える」戦略が必須です。
特に優先度が高い分野は以下です。
- 法定相続人・相続分(配偶者+血族の組み合わせ)
- 遺言(自筆・公正・秘密)の要件と無効例
- 相続税の基礎控除・課税の流れ
- 贈与税の暦年課税と相続時精算課税
- 金融機関実務(凍結・払戻し・必要書類)
☆ 図表化・語呂合わせで覚えると直前でも思い出せます。
④ 直前期の勉強法(試験1週間前)
- 新しいことには手を出さない
- 間違えた問題だけを集中的に復習
- 「なぜ×か」を説明できるか確認
特に、
- 相続人の順位ミス
- 遺言の効力誤認
- 税制の適用条件の混同
は毎回出題されやすい失点ポイントです。
⑤ 試験当日の得点戦略
- 難問は即飛ばす
- 計算問題は「考え方が合っているか」で判断
- 迷ったら「実務上あり得る対応」を選ぶ
☆ 相続アドバイザー2級は現場感覚が正解になる試験です。
⑥ 短期合格者の共通点
- テキストに時間をかけすぎない
- 過去問・問題演習を軸にする
- 「覚える」より「判断できる」状態を作る
出題頻度が高い重要論点チェックリスト
以下は、銀行業務検定「相続アドバイザー2級」出題頻度が高い重要論点チェックリストです。
✔は「必ず押さえる(毎回レベル)」
△は「頻出(理解していれば得点可)」
☆は「余裕があれば」
短期合格を前提に、得点直結論点のみに絞っています。

チェックリスト!
① 相続の基本(最重要分野)
✔ 相続開始の時期(死亡時)
✔ 相続人の範囲と順位
- 第1順位:子(代襲相続含む)
- 第2順位:直系尊属
- 第3順位:兄弟姉妹(代襲は甥・姪まで)
✔ 配偶者は常に相続人になる
✔ 法定相続分(配偶者+各相続人の組み合わせ)
✔ 代襲相続が発生するケース・しないケース
✔ 養子・非嫡出子の相続上の扱い
△ 相続欠格・相続廃除の違い
△ 相続開始後の権利義務の承継範囲
② 遺言(頻出・得点源)
✔ 遺言の種類
- 自筆証書遺言
- 公正証書遺言
- 秘密証書遺言
✔ 自筆証書遺言の要件(全文自書・日付・署名・押印)
✔ 遺言が無効となる代表例
✔ 遺言と法定相続の優先関係
△ 遺言執行者の役割
△ 遺留分の基本構造(権利者・割合の考え方)
③ 相続税の基本構造(最重要)
✔ 相続税がかかるかどうかの判定フロー
✔ 基礎控除額の計算
✔ 課税遺産総額の考え方
✔ 法定相続分課税方式の概要
✔ 配偶者の税額軽減の概要
✔ 小規模宅地等の特例(考え方レベル)
△ 相続税の申告・納付期限
△ 物納・延納の概要
④ 贈与税(頻出)
✔ 暦年課税の基本(110万円控除)
✔ 相続時精算課税制度の仕組み
✔ 暦年課税と相続時精算課税の違い
✔ 贈与と相続の使い分けの考え方
✔ 名義預金・生前贈与否認の基本的注意点
△ 住宅取得等資金贈与の特例(考え方)
⑤ 金融機関の相続実務(必須)
✔ 死亡時の口座凍結の考え方
✔ 払戻し・名義変更の基本ルール
✔ 相続人全員の同意が必要なケース
✔ 必要書類
- 戸籍謄本一式
- 遺言書・遺産分割協議書
- 印鑑証明書
✔ 遺言がある場合・ない場合の実務対応の違い
△ 相続預金の仮払制度の概要
△ トラブルになりやすい事例(相続人間対立)
⑥ 成年後見・信託(頻出)
✔ 成年後見制度の種類
- 法定後見(後見・保佐・補助)
- 任意後見
✔ 成年後見人ができること・できないこと
△ 家族信託の基本的な仕組み
△ 後見制度と信託の使い分け
⑦ コンプライアンス・留意点
✔ 税務・法律の「断定説明」はNG
✔ 専門家(税理士・弁護士)との連携が必要な場面
✔ 金融機関職員としての説明範囲の限界
短期合格用チェック方法(おすすめ)
- ✔論点:即答できるレベル
- △論点:選択肢を見て判断できる
- ☆論点:直前確認のみ
☆ ✔が8割取れれば合格ラインは安定します。
直前1週間の仕上げ用まとめ

試験一週間前!
【試験1週間前】全体方針
- 新規論点はやらない
- 間違えた問題だけを潰す
- ✔頻出論点を「即答レベル」にする
1日目|相続の基本(最重要)
確認ポイント
- 相続開始の時期(死亡時)
- 相続人の順位と範囲
- 配偶者の相続権
- 法定相続分(代表的パターン)
直前チェック
- 代襲相続は「子・兄弟姉妹」に限定
- 兄弟姉妹の代襲は甥・姪まで
- 養子・非嫡出子も実子と同等
☆ ここで迷うと大量失点。確実に即答できるように。
2日目|遺言(得点源)
確認ポイント
- 遺言の種類(自筆・公正・秘密)
- 自筆証書遺言の要件
- 遺言が無効になる代表例
- 遺言が法定相続に優先する原則
直前チェック
自筆は「全文自書+日付+署名+押印」
- 要件欠け=無効
- 遺言執行者の役割は“実行役”
3日目|相続税(最重要)
確認ポイント
- 課税の流れ(総遺産 → 控除 → 課税)
- 基礎控除の計算式
- 法定相続分課税方式
- 配偶者の税額軽減の考え方
直前チェック
- 相続税は「相続人の数」で差が出る
- 配偶者は税負担が軽くなる
- 計算は正確さより流れ重視
4日目|贈与税(頻出)
確認ポイント
- 暦年課税(110万円控除)
- 相続時精算課税の仕組み
- 贈与と相続の使い分け
直前チェック
- 精算課税は「相続時に合算」
- 一度選択すると原則撤回不可
- 名義預金は否認されやすい
5日目|金融機関実務(必須)
確認ポイント
- 口座凍結の考え方
- 払戻し・名義変更の原則
- 遺言の有無による対応の違い
- 必要書類一式
直前チェック
- 相続人全員の同意が原則
- 勝手な払戻しはNG
- 判断に迷ったら専門部署・専門家
6日目|成年後見・信託+コンプラ
確認ポイント
- 法定後見と任意後見の違い
- 後見人ができること・できないこと
- 職員が断定説明できない範囲
直前チェック
- 後見人でも「贈与」は原則不可
- 税務・法務の最終判断は専門家
7日目|総復習+最終確認
やること
- 間違えた問題だけ解き直す
- ✔論点を音読で確認
- 「なぜその答えか」を説明できるか確認
試験前の心得
- 難問は即スキップ
- 迷ったら「実務上あり得る対応」
- 消去法を使う
直前1週間のNG行動
✕ 新しい参考書に手を出す
✕ 細かい数字の丸暗記
✕ 完璧主義で時間を浪費
試験当日に見るA4・1枚要点まとめ
※試験開始直前まで確認する用(これだけ見ればOK)

試験日!
① 相続の基本(最重要)
相続開始:被相続人の死亡時
相続人の順位
- 配偶者:常に相続人
- 第1順位:子(代襲あり)
- 第2順位:直系尊属
- 第3順位:兄弟姉妹(代襲は甥・姪まで)
法定相続分(代表例)
- 配偶者+子:1/2・1/2
- 配偶者+直系尊属:2/3・1/3
- 配偶者+兄弟姉妹:3/4・1/4
注意
- 代襲は「子・兄弟姉妹のみ」
- 養子・非嫡出子も実子と同じ扱い
② 遺言(得点源)
種類:自筆/公正/秘密
自筆証書遺言の要件
- 全文自書
- 日付
- 署名
- 押印
→ 1つ欠けると無効
原則
- 遺言は法定相続より優先
- 遺言執行者=内容を実行する人
③ 相続税の基本構造(最重要)
課税の流れ
総遺産 → 非課税控除 → 課税遺産総額
基礎控除
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
ポイント
- 相続人の数で税額が変わる
- 法定相続分課税方式を採用
- 配偶者は税額軽減あり
④ 贈与税(頻出)
暦年課税:110万円控除
相続時精算課税
- 贈与時は非課税枠あり
- 相続時に合算して精算
- 一度選択すると原則変更不可
注意
- 名義預金は贈与否認されやすい
⑤ 金融機関の相続実務(必須)
死亡時:口座は原則凍結
払戻し・名義変更
- 原則:相続人全員の同意が必要
必要書類
- 戸籍謄本一式
- 遺言書 or 遺産分割協議書
- 印鑑証明書
遺言あり/なしで対応が異なる
⑥ 成年後見・信託
後見制度
- 法定後見:後見・保佐・補助
- 任意後見:契約で開始
注意
- 後見人でも自由な贈与は不可
⑦ コンプライアンス(判断基準)
- 税務・法律の断定説明はNG
- 判断に迷ったら専門家へ
- 実務上「無難・安全」な選択肢を選ぶ
試験直前の心構え
- 迷ったら実務的にあり得る対応
- 難問は即スキップ
- 消去法を使う
☆ この1枚を頭に入れていれば合格ラインは十分到達可能
この1枚は
- 試験会場で直前確認
- 前日はこれだけ見直す
- 迷ったときの判断基準
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