銀行業務検定協会の姉妹団体である日本コンプライアンス・オフィサー協会が主催する金融AMLオフィサー[実践]は、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策(AML/CFT)について、実務レベルでの判断力・対応力を問う資格です。
金融AMLオフィサー[基本]で習得した基礎知識を前提に、顧客管理(KYC)、取引モニタリング、疑わしい取引の検知・判断、届出対応、内部管理体制の整備など、現場で直面する具体的なケースへの対応力が重視されます。
試験では、法令やガイドラインの暗記だけでなく、事例形式の問題を通じて「どのように判断し、どう行動すべきか」が問われる点が大きな特徴です。
そのため、金融機関の営業店・本部でAML業務に関与する職員や、コンプライアンス・リスク管理部門の担当者にとって、実務理解の到達度を測る指標として位置づけられる資格といえます。
コンプライアンス・オフィサー認定試験の一覧
金融コンプライアンス・オフィサー1級
金融コンプライアンス・オフィサー2級
保険コンプライアンス・オフィサー2級
JAコンプライアンス3級
金融個人情報保護オフィサー2級
金融AMLオフィサー[基本]
金融AMLオフィサー[実践]
金融AMLオフィサー認定試験[基本] (CBT方式)
金融AMLオフィサー認定試験[実践] (CBT方式)
CBT金融AMLオフィサー[取引時確認]
社会人コンプライアンス検定試験(CBT方式)
CBT金融コンプライアンス・オフィサー2級
金融AMLオフィサー[実践]公開試験の概要
| 出題形式 | 三答択一マークシート式 50問 (各2点) |
|---|---|
| 科目構成 | マネー・ローンダリングの基本知識 マネー・ローンダリングと 犯罪収益移転防止法 マネー・ローンダリングと外為取引 マネー・ローンダリングと リスクベース・アプローチ |
| 合格基準 | 満点の70%以上 (試験委員会にて最終決定) |
| 試験時間 | 90分 試験開始後60分間 終了前10分間は退席禁止 |
| 持込品 | 受験票、HB鉛筆、消しゴム |
金融AMLオフィサー認定試験[実践]のCBT概要
| 試験名 | 金融AMLオフィサー認定試験[実践] 営業店の管理者を対象に マネー・ローンダリング対策に関する 法制度の理解度と実務対応 (犯収法・外為法等)の適合性を判定、 認定いたします。 |
|---|---|
| 受験資格 | どなたでも受験可能 |
| 再受験規約 | 何件でも受験予約可能 |
| 出題形式 | CBT三答択一式50問90分 |
| 試験内容 | 1.マネー・ローンダリングの基礎知識 2.マネー・ローンダリングと 犯罪収益移転防止法 3.マネー・ローンダリングと外為取引 4.マネー・ローンダリングと リスクベース・アプローチ |
金融AMLオフィサー[実践] の難易度と合格率
2019年6月から2025年10月の期間において金融AMLオフィサー[実践] の合格率は46.71%から88.03%、試験の難易度としては偏差値表示で38が目安です。
| 試験日 | 受験者数 | 合格者数 認定者数 | 合格率 認定率 |
|---|---|---|---|
| 2025年10月 (第66回) | 1,619 | 880 | 54.35% |
| 2025年3月 (第64回) | 1,600 | 810 | 50.63% |
| 2024年10月 (第63回) | 2,099 | 1,647 | 78.47% |
| 2024年6月 (第62回) | 1,511 | 933 | 61.75% |
| 2024年3月 (第61回) | 2,151 | 1,759 | 81.78% |
| 2023年10月 (第60回) | 2,492 | 1,164 | 46.71% |
| 2023年6月 (第59回) | 2,621 | 1,979 | 75.51% |
| 2023年3月 (第58回) | 2,696 | 1,419 | 52.63% |
| 2022年10月 (第57回) | 2,946 | 2,127 | 72.20% |
| 2021年10月 (第54回) | 2,570 | 1,552 | 60.39% |
| 2021年6月 (第53回) | 2,367 | 1,907 | 80.57% |
| 2021年3月 (第52回) | 3,461 | 2,731 | 78.91% |
| 2020年10月 (第51回) | 4,711 | 3,513 | 74.57% |
| 2019年10月 (第48回) | 5,081 | 4,473 | 88.03% |
| 2019年6月 (第47回) | 4,715 | 4,000 | 84.84% |
過去問、解答の一覧
約10年分の銀行業務検定試験とコンプライアンス・オフィサー認定試験の公開試験のページで、正解表へのリンクです。
勉強方法

勉強方法!
① 最初にやるべきこと(全体像の把握)
細部の暗記よりも
- どの業務プロセスで
- 何を判断させたい試験なのか
を把握します。
特に意識するポイント
- 顧客管理(KYC)
- 取引モニタリング
- 疑わしい取引(STR)の判断
- エスカレーション・内部管理体制
☆「正解の行動はどれか」を考える姿勢が重要です。
② 過去問・問題集を最優先(最重要)
金融AMLオフィサー[実践]は過去問対策が合否を分けます。
勉強の中心は
過去問 → 解説精読 → テキスト該当箇所確認
の反復です。
ポイント
- なぜ他の選択肢が誤りなのかまで理解する
- 判断基準(即届出/要調査/記録保存のみ 等)を整理
- 「やってはいけない対応」を重点的に覚える
暗記ではなく、判断ロジックの理解が合格の鍵です。
③ 事例問題は「行動基準」で整理する
実践では、事例文が長く情報量も多いため、
次の流れで読む癖をつけます。
- 何の取引か(送金・両替・口座取引など)
- リスク要因は何か(国・業種・取引態様)
- どの段階の対応か
- 受付時
- 取引後
- モニタリング検知後
- 最終的に求められる行動は何か
☆「判断 → 行動」に落とし込めるかが得点源です。
④ 規程・体制系は“丸暗記しない”
内部管理体制や規程関連は
- 管理者
- 現場
- 本部・統括部門
誰が・何を・いつやるかの役割分担で整理します。
特に
- 教育・研修
- 内部監査
- 経営関与
- 外部委託管理
は、選択肢でひっかけられやすいため注意。
⑤ 試験直前の総仕上げ(3~5日前)
直前期は新しいことに手を出さず、
- 間違えた過去問の再確認
- 判断を迷った論点の再整理
- STR判断基準の確認
に集中します。
「迷ったら安全側(届出・エスカレーション)」
という基本姿勢を再確認すると得点が安定します。
学習期間の目安
- 実務経験者:1~2週間
- 未経験~経験浅め:2~3週間
合格のための最大のコツ
✔ 法令暗記より実務判断の優先順位
✔ 過去問反復が最短ルート
✔ 「誤った対応」を確実につぶす
出題頻度が高い重要論点一覧(最重要→重要)

重要部分!
【Aランク:毎回レベルで出る最重要論点】
① 疑わしい取引(STR)の判断
- 届出が必要となる判断基準
- 「疑いがある段階」での届出
- 犯罪収益かどうかの確定は不要
- 届出のタイミング(速やかに)
- 顧客への秘匿義務(届出事実の非開示)
☆ 最頻出・最重要。必ず1~2問以上
② 顧客管理(KYC・CDD・EDD)
- 取引時確認事項
- 本人確認・実質的支配者の把握
- 継続的顧客管理
- 高リスク顧客への強化措置(EDD)
☆ 事例問題の前提条件として必ず登場
③ 取引モニタリングと検知後対応
- モニタリングの目的
- シナリオ・アラートの考え方
- 検知後の調査フロー
- 調査記録の保存
☆ 「検知した後、何をするか」が問われる
④ リスクベース・アプローチ(RBA)
- 顧客・商品・取引・国地域のリスク評価
- 一律対応がNGである点
- リスクに応じた管理水準
☆ 理論+事例の両方で出題
【Bランク:高頻出・落とせない】
⑤ 国・地域リスク(制裁・ハイリスク国)
- FATF指定国
- 制裁対象国との取引
- 外国送金・貿易取引での注意点
⑥ 内部管理体制・3線管理
- 現場(第1線)
- 管理部門(第2線)
- 内部監査(第3線)
- 経営関与の重要性
⑦ 教育・研修・内部監査
- 全役職員対象
- 定期性
- 実効性の確保
- 形骸化の防止
⑧ 記録保存義務
- 本人確認記録
- 取引記録
- 保存期間
- 電子保存の留意点
【Cランク:出るが差がつく】
⑨ 外部委託先管理
- 委託時のリスク
- 管理・監督責任は金融機関側
- 丸投げNG
⑩ 新商品・新サービス導入時の対応
- 事前リスク評価
- 規程整備
- システム対応
⑪ 特定取引類型
- 外国送金
- 両替
- 仮想通貨関連
- 非対面取引
【Dランク:余裕があれば】
⑫ FATF勧告・ガイドラインの位置づけ
- 法令との関係
- 実務への反映
⑬ 反社チェック・制裁リスト照合
- 定期的な再照合
- 照合ヒット時の対応
効率的な覚え方(試験向け)
- 論点 × 行動で覚える
- 「検知したら何をするか」
- 「迷ったらどこに上げるか」
- 正解だけでなく誤対応パターンを暗記
- STR・KYC・モニタリングは必ずセットで整理
対策問題集・過去問の解答とテキスト
テキストは経済法令研究会にて販売されている通信講座があるのですが、しかしこの試験の容易な難易度や合格率を考えればそれよりも、問題集と協会の推薦書籍を用意することを優先すべきです。
金融AMLオフィサー の基本と実践は、問題集と推薦の参考書が共通ですので、この2冊は最新のものを購入した方が良いでしょう。
下記に楽天BooksとAmazonのリンク先を表示します。
基本と実践の違い
金融AMLオフィサーの試験は[基本]と [実践] に分かれています。
両者は基本か実践かというよりは、違いとして若干の試験難易度の差ですが、しかしその差はわずかで、言うほどではありません。
そしてもう一つ、受験者の職責の差です。
基本は営業店の担当者ベースの受験者が多く、実践は管理職の受験者が多いとの事です。
テキスト・問題集〔PR〕
「金融AMLオフィサー[基本][実践]対策問題集」は
公式サイトでおすすめの参考書です
・楽天Books
・Amazon
上のリンク先0円表示はAmazonが提供するKindle Unlimited 全てのジャンル200万冊以上が読み放題初めての利用は30日間の無料体験
・資格試験合格のコスパが良い勉強方法なのでおすすめ
試験日程。試験日と申し込み
コンプライアンス・オフィサー認定試験の日程、試験日、試験時間は(株)経済法令研究会のサイトにて、常にアップデートされていますので、下記リンクより参照ください。
経済法令研究会より
株式会社CBT-Solutionsより
お問い合わせは
日本コンプライアンス・オフィサー協会
電話 03-3267-4826
または
経済法令研究会 検定試験運営センター



コメント