金融業務3級 顧客本位の業務運営コースは、一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)が主催する金融業務検定試験の一つで、金融機関における「顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)」の考え方と実務対応を体系的に学べる資格です。
近年、金融庁が強く推進している「顧客本位の業務運営原則」を背景に、銀行・信用金庫・証券会社・保険会社などの金融機関では、営業現場における説明責任や利益相反管理、顧客の最善の利益を重視した提案姿勢がより一層求められています。本試験は、こうした金融機関職員に必須となる実務知識・倫理観・行動指針を基礎レベルから確認できる内容となっています。
試験はCBT(Computer Based Testing)方式で実施され、全国のテストセンターで都合のよい日時に受験可能です。暗記中心ではなく、「なぜ顧客本位が求められるのか」「実務でどのように行動すべきか」といった実践的な理解が問われる点が特徴です。
金融業界にこれから就職・配属される新人職員はもちろん、営業担当者、コンプライアンス・内部管理部門の担当者、また金融機関での実務経験が浅い方の基礎固めの資格としても高い評価を受けています。
この記事では、
- 金融業務3級 顧客本位の業務運営コースの試験概要
- 出題範囲・難易度・合格の目安
- 効率的な勉強方法とおすすめ教材
について、短期間での合格を目指す方向けにわかりやすく解説していきます。
試験概要

試験概要
| 試験の対象者 | 金融機関(預貯金取扱金融機関、生命保険会社、証券会社等)の全職員 ※受験資格は特にありません。 |
|---|---|
| 試験範囲 | 1.顧客本位の業務運営を理解する 2.顧客を理解する 3.販売責任を理解する |
| 試験時間 | 100分 |
| 出題形式 | 四答択一式50問 |
| 合格基準 | 100点満点で60点以上 |
| 当日について | 持ち物本人確認書類 ■筆記用具・メモ用紙 ・会場にて筆記用具とメモ用紙を受け取る。 ・筆記用具とメモ用紙は試験終了後に回収。 |
| 合格発表 | 試験終了後、その場で合否に係る スコアレポートが手交される。 合格者は、試験日の翌日以降、合格証を マイページからPDF形式で出力できます。 |
| 持込み品 | 携帯電話、筆記用具、計算機、書籍を含め、 自席(パソコンブース)への私物の持込みは不可。 テストセンター鍵付きのロッカー等に保管。 メモ用紙・筆記用具はテストセンターで貸し出し。 計算問題は、試験画面上に表示される電卓を利用。 |
| 対応教材 | (PR) ・楽天Books 金融業務3級 顧客本位の業務運営コース試験問題集 ・Amazon 金融業務3級 顧客本位の業務運営コース試験問題集 |
| 試験日 | 通年実施 |
| 受験予約 | ※マイページより、自身で希望の日程・ テストセンターを予約。 ※受験の手順については公式CBTサイトの 「受験までの流れ」を参照。 ※予約が完了すると予約内容が記載された メールが送られます。受験票は発行しないが、 受験日の前日に確認メール受信。また、 マイページから予約状況の確認ができる。 受験日当日は、指定の本人確認書類が必要です。 ※とりまとめ担当者は、団体管理画面で 行職員の申込状況を確認できます。 ※受験の予約・変更・キャンセルは、 マイページより受験日の3日前まで可。 ※受験日の2日前からは、受験予約の変更・ キャンセルは、返金等は無い。 ※受験料が受験者支払の場合、受験申込後の キャンセルに係る払戻しについては、 所定のキャンセル料あり ※受験申込された方の受験可能期間 (受験申込日の3日目以降の受験できる期間)は、 当初受験申込日から最長で1年間まで。 |
受験料・支払い方法
| 受験料(税込) | 5,500円 |
|---|---|
| 支払方法 | 以下3通りから選択。 なお、コンビニエンスストア決済および Pay-easy決済の場合は、受験手数料に加えて、 事務手数料297円(税込)の負担あり。 ・クレジットカード決済 ・コンビニエンスストア決済 ・Pay-easy決済 (Pay-easy:ゆうちょ銀行ATM ・ゆうちょダイレクト、 銀行などのATMやネットバンキング) |
問合せ先

問い合わせ
| 主催 問合せ先 | 【試験のお申込み・受験についてのお問合せ先 ※受験者(個人・団体個人)】 受験サポートセンター TEL:03-5209-0553 ※電話は応対品質向上のため、録音あり。 受験に関する問い合わせ 【試験内容についてのお問合せ先 ※法人のご担当者(とりまとめご担当者)】 一般社団法人 金融財政事情研究会 検定センター 〒160-8529 東京都新宿区荒木町2-3 TEL:03-3358-0771 ※電話は応対品質向上のため、録音あり。 |
|---|
試験地・試験会場
CBT-Solutionsウェブサイト
試験の流れとCBT申し込み
CBT-Solutionsウェブサイト
合格率と難易度

合格率と難易度
金融業務能力検定、金融業務3級 顧客本位の業務運営コースの試験はCBT方式を採用しており、合格率は非公表ですが、想定の合格率として60~70%前後前後、難易度は偏差値表示で48で、公式サイト表示の難易度はレベル3です。
勉強時間【短期合格向け】

勉強時間
金融業務3級 顧客本位の業務運営コースを短期間で合格するために必要な勉強時間の目安は、20~30時間程度です。
- 金融業界の実務経験がある方:20時間前後
- 新人・未経験者の方:25~30時間程度
本試験は、
- 試験時間:100分
- 出題形式:四答択一式50問
- 合格基準:100点満点中60点以上
となっており、3級試験としては標準的なボリュームです。
計算問題はなく、考え方・行動判断・適切な対応を選ばせる設問が中心のため、ポイントを押さえた学習を行えば短期合格は十分可能です。
勉強方法

勉強方法
使用教材は問題集1冊で十分
主催者が実施する通信講座(2コース)には専用テキストがありますが、期間や費用を考えれば、短期合格を目指す場合はコストパフォーマンスが高いとは言えません。
そのため、学習教材は以下の市販書籍1冊に絞る方法をおすすめします。
- 金融業務3級 顧客本位の業務運営コース試験問題集
この問題集は、
- 出題傾向に沿った問題構成
- 重要論点が自然に整理される解説
- CBT試験に近い四答択一形式
となっており、テキスト代わり+過去問対策を兼ねられる点が最大のメリットです。
勉強方法(短期合格向け・3ステップ)
ステップ①:問題を解きながら全体像をつかむ(5~8時間)
最初から暗記を狙う必要はありません。
まずは問題集を使い、1~3章(試験範囲全体)を一通り解くことを優先します。
試験範囲
- 顧客本位の業務運営を理解する
- 顧客を理解する
- 販売責任を理解する
この段階では、
- 正解・不正解にこだわりすぎない
- 解説を読み「なぜその選択肢が顧客本位なのか」を理解する
ことが重要です。
ステップ②:重要論点を意識して問題集を2周目(10~12時間)
次に、正答率を意識しながら2周目に入ります。
特に重点的に確認したいポイントは、
- 顧客の最善の利益とは何か
- 適合性原則・説明義務・情報提供の考え方
- 不適切な勧誘・販売行為の具体例
- 利益相反が生じる場面での対応
問題文の言い回しや選択肢の違いに注意し、「正しい行動」と「誤った行動」を明確に区別できる状態を目指します。
ステップ③:直前対策(5~8時間)
試験直前は、新しい知識を増やすよりも取りこぼし防止が重要です。
- 間違えた問題のみを再確認
- 解説の要点だけを読み返す
- 「迷った選択肢」を重点的に復習
本試験は60点以上で合格のため、満点を狙う必要はありません。
確実に正解できる問題を増やす意識で、安定して合格点を取れる状態を作りましょう。
短期合格のコツ|この試験ならではの対策
金融業務3級 顧客本位の業務運営コースでは、「法律上正しいか」よりも「顧客にとって望ましいか」が問われます。
迷った場合は、
- 顧客の理解度を優先しているか
- 不利益が生じる可能性をきちんと説明しているか
- 金融機関側の都合が優先されていないか
という視点で選択肢を判断すると、正解に近づきやすくなります。
出題頻度が高い重要論点チェックリスト

重要論点チェックリスト
試験範囲(①顧客本位の業務運営 ②顧客理解 ③販売責任)に完全対応し、問題集「金融業務3級 顧客本位の業務運営コース試験問題集」1冊学習でも取りこぼしが出にくい構成にしています。
【最重要】顧客本位の業務運営の基本原則
□ 顧客本位の業務運営の趣旨・背景
□ フィデューシャリー・デューティー(顧客の最善の利益)の考え方
□ 金融機関の都合よりも顧客利益を優先する姿勢
□ 「形式的な説明」と「顧客理解を伴う説明」の違い
□ 顧客本位とコンプライアンスの違い・共通点
「何が顧客本位か」を問う判断問題は必出レベル
【頻出】顧客理解(適合性原則)
□ 顧客の知識・経験・財産状況・取引目的の把握
□ 高齢者・金融リテラシーが低い顧客への配慮
□ 顧客の理解度を確認する行為(確認質問・説明の繰り返し)
□ 顧客ニーズの確認と記録の重要性
□ 顧客の誤解を放置したまま販売するリスク
「説明したか」ではなく「理解しているか」がポイント
【頻出】情報提供・説明責任
□ 商品の仕組み・特徴の説明
□ リスク・不利益事項の説明義務
□ メリットとデメリットのバランスある説明
□ 専門用語を多用しない説明姿勢
□ 書面交付だけで説明を終えない考え方
「重要事項を十分に説明しているか」が定番出題
【最重要】販売責任・勧誘姿勢
□ 過度な勧誘・強引な販売がNGである理由
□ 顧客の判断を急がせる行為の問題点
□ 顧客の理解不足を認識しながら販売するリスク
□ 顧客からの質問に適切に対応する姿勢
□ 不適切な成功報酬・ランキング訴求の考え方
「この勧誘は適切か?」という設問は得点源
【頻出】利益相反管理
□ 利益相反とは何か
□ 金融機関・職員の利益が優先される場面
□ 手数料・販売ノルマと顧客利益の関係
□ 利益相反が生じる可能性の説明・開示
□ 利益相反を回避・管理する行動
「顧客に不利になり得る状況」を見抜けるかが問われる
【要注意】高齢者・配慮が必要な顧客対応
□ 高齢者への説明はより丁寧に行う必要がある
□ 家族同席・複数回説明の考え方
□ 判断能力に配慮した販売対応
□ トラブル防止の観点での行動
□ 記録・確認の重要性
近年特に重視されるテーマ
【頻出】内部管理・態勢整備
□ 顧客本位の業務運営を実現するための社内体制
□ 研修・教育の重要性
□ 内部ルール・マニュアルの役割
□ 問題発生時の是正・改善姿勢
□ 組織として顧客本位を徹底する意義
個人だけでなく「組織の対応」を問う問題も出題
チェックリストの使い方(短期合格向け)
- □がすべて説明できれば合格ライン(60点)超えは十分可能
- 問題集で該当論点にチェックを入れながら学習
- 直前期はこのリストだけを見返す
試験当日に見るA4・1枚要点まとめ

A4・1枚要点まとめ印刷してください。
① 顧客本位の業務運営(最重要)
基本原則
- 顧客本位=顧客の最善の利益を優先
- 金融機関・職員の都合(手数料・ノルマ)は後回し
- 「説明した」より**「理解してもらった」かが重要
フィデューシャリー・デューティー
- 顧客に不利益が生じる可能性は必ず説明
- 顧客の立場で考えた行動が正解になりやすい
② 顧客理解(適合性原則)
確認すべき4要素
- 知識・経験
- 財産状況
- 取引目的
- 理解度
判断ポイント
- 顧客が理解していない → 販売してはいけない
- 高齢者・初心者 → より丁寧な説明が必要
③ 情報提供・説明責任(頻出)
説明すべき内容
- 商品の仕組み
- メリットだけでなくリスク・不利益
- 専門用語は使わない/かみ砕いて説明
NG例
- 書面交付だけで説明終了
- メリットのみ強調
- 顧客の誤解を放置
④ 販売責任・勧誘姿勢(得点源)
適切な勧誘
- 顧客のペースを尊重
- 判断を急がせない
- 質問には誠実に回答
不適切な勧誘
- 強引な勧誘
- 今決めないと不利と煽る
- 理解不足を承知で販売
迷ったら「顧客が安心できるか」で判断
⑤ 利益相反管理(頻出)
● 利益相反とは
- 金融機関・職員の利益と顧客利益が衝突する状態
対応の基本
- 利益相反の可能性は説明・開示
- 顧客に不利なら回避・是正
⑥ 高齢者・配慮が必要な顧客対応
- 複数回説明・確認
- 必要に応じて家族同席
- 判断能力への配慮
- トラブル防止重視
慎重すぎる対応=正解になりやすい
⑦ 組織としての顧客本位
- 研修・教育体制の整備
- 内部ルールの遵守
- 問題発生時の是正・改善
【試験直前の判断ルール(超重要)】
✔ 顧客の理解・利益を最優先しているか
✔ 不利益・リスクを十分説明しているか
✔ 無理な勧誘になっていないか
この3点を満たす選択肢を選ぶ
試験情報(最終確認)
- 試験時間:100分
- 出題形式:四答択一式50問
- 合格基準:100点満点中 60点以上
この「A4・1枚要点まとめ」は、
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