一般社団法人 金融財政事情研究会(きんざい)が主催する金融業務能力検定「金融業務2級 法務コース」は、銀行・信用金庫・信用組合などの金融機関職員を中心に、金融取引に関する法務知識と実務対応力を体系的に測定する中級レベルの資格試験です。
本試験では、預金・融資・為替・担保・保証といった日常的な金融取引をはじめ、民法・商法・会社法・金融関連法令に基づく実務判断が問われます。単なる法律知識の暗記ではなく、「営業店・本部実務でどのように判断・対応すべきか」という実践的な法務リテラシーが重視されている点が大きな特徴です。
金融業務2級 法務コースは、金融業務3級 法務や法務3級からのステップアップとして位置づけられ、渉外担当者、融資担当者、事務管理担当者、コンプライアンス・内部管理部門を目指す方に特に高い評価を受けています。また、昇進・昇格要件や人事評価の対象資格として採用している金融機関も多く、キャリア形成の観点からも有用性の高い検定です。
試験はCBT(Computer Based Testing)方式で実施されており、全国のテストセンターで柔軟に受験できる点も魅力の一つです。業務と両立しながら計画的に学習を進めたい社会人受験者にとって、取り組みやすい試験制度となっています。
金融業務2級 法務コースは、「金融実務 × 法律」の基礎を確実に身につけたい方、法務リスクを理解したうえで適切な顧客対応を行いたい方にとって、非常に実務価値の高い資格です。これから法務分野の専門性を高めたい金融実務者にとって、確かな指標となる検定試験といえるでしょう。
試験概要

試験概要
| 試験の対象者 | 金融業務3級 法務コース合格者、中堅行職員または管理者層 ※受験資格は特にありません。 |
|---|---|
| 試験範囲 | 1.預金(入金、支払、差押え、相続等) 2.手形・小切手、手形交換、電子記録債権等 3.内国為替、付随業務、有価証券関連業務等 4.融資Ⅰ(実行、管理、回収等) 5.融資Ⅱ(担保、保証等) 6.総合問題 ※2026年4月1日以降試験範囲が次の通り変更されます。 1.預金(入金、支払、差押え、相続等) 2.電子記録債権、でんさい、その他の関連法規 3.内国為替、付随業務、有価証券関連業務等 4.融資Ⅰ(実行、管理、回収等) 5.融資Ⅱ(担保、保証等) 6.総合問題 |
| 試験時間 | 120分 |
| 出題形式 | 四答択一式30問、総合問題10題 |
| 合格基準 | 100点満点で70点以上 |
| 当日について | 持ち物本人確認書類 ■筆記用具・メモ用紙 ・会場にて筆記用具とメモ用紙を受け取る。 ・筆記用具とメモ用紙は試験終了後に回収。 |
| 合格発表 | 試験終了後、その場で合否に係る スコアレポートが手交される。 合格者は、試験日の翌日以降、合格証を マイページからPDF形式で出力できます。 |
| 持込み品 | 携帯電話、筆記用具、計算機、書籍を含め、 自席(パソコンブース)への私物の持込みは不可。 テストセンター鍵付きのロッカー等に保管。 メモ用紙・筆記用具はテストセンターで貸し出し。 計算問題は、試験画面上に表示される電卓を利用。 |
| 対応教材 | (PR) ・楽天Books 金融業務2級 法務コース試験問題集 ・Amazon 金融業務2級 法務コース試験問題集 |
| 試験日 | 通年実施 |
| 受験予約 | ※マイページより、自身で希望の日程・ テストセンターを予約。 ※受験の手順については公式CBTサイトの 「受験までの流れ」を参照。 ※予約が完了すると予約内容が記載された メールが送られます。受験票は発行しないが、 受験日の前日に確認メール受信。また、 マイページから予約状況の確認ができる。 受験日当日は、指定の本人確認書類が必要です。 ※とりまとめ担当者は、団体管理画面で 行職員の申込状況を確認できます。 ※受験の予約・変更・キャンセルは、 マイページより受験日の3日前まで可。 ※受験日の2日前からは、受験予約の変更・ キャンセルは、返金等は無い。 ※受験料が受験者支払の場合、受験申込後の キャンセルに係る払戻しについては、 所定のキャンセル料あり ※受験申込された方の受験可能期間 (受験申込日の3日目以降の受験できる期間)は、 当初受験申込日から最長で1年間まで。 |
受験料・支払い方法
| 受験料(税込) | 7,700円 |
|---|---|
| 支払方法 | 以下3通りから選択。 なお、コンビニエンスストア決済および Pay-easy決済の場合は、受験手数料に加えて、 事務手数料297円(税込)の負担あり。 ・クレジットカード決済 ・コンビニエンスストア決済 ・Pay-easy決済 (Pay-easy:ゆうちょ銀行ATM ・ゆうちょダイレクト、 銀行などのATMやネットバンキング) |
問合せ先

問い合わせ
| 主催 問合せ先 | 【試験のお申込み・受験についてのお問合せ先 ※受験者(個人・団体個人)】 受験サポートセンター TEL:03-5209-0553 ※電話は応対品質向上のため、録音あり。 受験に関する問い合わせ 【試験内容についてのお問合せ先 ※法人のご担当者(とりまとめご担当者)】 一般社団法人 金融財政事情研究会 検定センター 〒160-8529 東京都新宿区荒木町2-3 TEL:03-3358-0771 ※電話は応対品質向上のため、録音あり。 一般社団法人金融財政事情研究会 「金融業務能力検定」の一覧ページはこちら |
|---|
試験地・試験会場
CBT-Solutionsウェブサイト
試験の流れとCBT申し込み
CBT-Solutionsウェブサイト
合格率と難易度

合格率と難易度
金融業務能力検定、金融業務2級 法務コースの合格率と難易度に関し、試験はCBT方式を採用しており、合格率は公表されておりませんが、想定の合格率は35%前後、難易度は偏差値表示で53、公式サイト表示の難易度はレベル2と記載されてます。
勉強時間

勉強時間
金融業務2級 法務コースは、2級試験の中でも条文理解と実務判断力が強く求められるため、十分な学習時間の確保が合格の鍵となります。
目安となる勉強時間は以下のとおりです。
・金融業務3級(法務・関連科目)合格者・実務経験者
約80〜120時間
・法務分野が久しぶり、または初学者に近い方
約120〜150時間
特に、融資(実行・管理・回収、担保・保証)と総合問題は配点・難易度ともに高く、ここで確実に得点できるかが合否を左右します。短期間学習の場合でも、最低2〜3か月、平日+休日を組み合わせた計画的な学習が望まれます。
勉強方法

勉強方法
使用教材について
本試験では、主催者が実施する3か月通信講座もありますが、それを使わないとすれば市販教材として実質的に使用できるのは「金融業務2級 法務コース 試験問題集」一択となります。
この問題集を「理解用テキスト+演習用問題集」として使い切る学習方法が、もっとも効率的です。
効率的な学習ステップ(おすすめ)
① 試験範囲を把握し、全体像をつかむ
まずは試験範囲を確認し、出題分野の構成を理解します。
【2026年3月31日まで】
- 預金(入金、支払、差押え、相続等)
- 手形・小切手、手形交換、電子記録債権等
- 内国為替、付随業務、有価証券関連業務等
- 融資Ⅰ(実行、管理、回収等)
- 融資Ⅱ(担保、保証等)
- 総合問題
【2026年4月1日以降】
- 預金(入金、支払、差押え、相続等)
- 電子記録債権、でんさい、その他の関連法規
- 内国為替、付随業務、有価証券関連業務等
- 融資Ⅰ(実行、管理、回収等)
- 融資Ⅱ(担保、保証等)
- 総合問題
※手形・小切手分野が整理され、電子記録債権(でんさい)関連がより重要になる点に注意が必要です。
② 問題集を「読む → 解く → 理解する」
問題集は、最初から満点を狙わず、次の流れで進めます。
1周目
・解答を見ながらでもよいので、問題文と解説を丁寧に読む
・なぜその処理・判断になるのかを理解する
2周目
・自力で解く
・間違えた問題にはチェックを入れる
3周目
・チェックした問題と総合問題のみを重点的に反復
金融業務2級 法務は、**条文暗記より「事例パターンの理解」**が重要なため、解説を流し読みせず、背景理由まで確認することが得点力につながります。
③ 分野別の学習ポイント
・預金・差押え・相続
実務での「支払可否」「優先順位」が頻出
・電子記録債権・でんさい
仕組み・関係者・譲渡・支払不能時の対応を整理
・内国為替・付随業務
事故処理・取消・時効の考え方を押さえる
・融資Ⅰ・Ⅱ
期限の利益喪失、保証人の責任範囲、担保処分の流れは最重要
・総合問題
単元横断型。ここでの得点が合否を決定づける
④ 直前期は「総合問題」と弱点克服に集中
試験直前は、新しい知識を増やすよりも、
・総合問題の反復
・間違えやすい論点の再確認
に時間を使う方が得点効率は高くなります。
まとめ(短期合格のポイント)
・勉強時間の目安は80〜150時間
・教材は問題集を徹底的に使い切る
・暗記ではなく「実務判断の理由」を理解
・融資分野と総合問題が最重要
金融業務2級 法務コースは難易度こそ高めですが、正しい学習方法を取れば独学でも十分合格可能な試験です。
出題頻度が高い重要論点チェックリスト

重要論点チェックリスト
1.預金(入金・支払・差押え・相続)
□ 預金契約の成立時期と効力
□ 払戻請求権者の判断(本人・代理人)
□ 代理人取引における権限確認
□ 預金の差押え・仮差押え時の対応
□ 差押えと相殺・充当の可否
□ 相続発生時の預金払戻しの可否
□ 遺言書・遺産分割協議前後の取扱い
□ 共同相続人からの払戻請求対応
□ 成年後見・任意後見制度の基本
□ 取引停止・凍結判断の実務ポイント
2.電子記録債権・でんさい・関連法規
(※2026年4月1日以降、特に重要)
□ 電子記録債権の基本的仕組み
□ でんさいネットの役割と関係当事者
□ 発生・譲渡・分割・担保設定の流れ
□ 支払不能時の処理と責任関係
□ 手形・小切手との相違点
□ 電子記録債権法の基本構造
□ 債権譲渡制限特約の扱い
□ 善意取得の考え方
3.内国為替・付随業務・有価証券関連
□ 振込依頼の成立時点
□ 組戻し・訂正・取消の可否
□ 誤振込時の実務対応
□ 為替事故の類型と処理方法
□ 時効・消滅時効の起算点
□ 付随業務(公共料金、口座振替等)の法的性質
□ 有価証券の基本的分類
□ 有価証券事故時の責任関係
4.融資Ⅰ(実行・管理・回収)
□ 金銭消費貸借契約の成立要件
□ 融資実行時の留意点
□ 期限の利益と喪失要件
□ 期限の利益喪失後の対応
□ 約定返済・期限前弁済の扱い
□ 延滞・滞納時の法的対応
□ 相殺の要件と制限
□ 相殺と差押えの優劣関係
5.融資Ⅱ(担保・保証)
□ 保証契約の成立要件
□ 連帯保証と通常保証の違い
□ 保証人の抗弁権(催告・検索の抗弁)
□ 根保証契約の極度額設定
□ 個人保証に関する法的制限
□ 物上保証と人的保証の違い
□ 抵当権・根抵当権の基本
□ 根抵当権の確定事由
□ 担保権実行の流れ
□ 第三取得者・後順位担保の扱い
6.総合問題(横断型・最重要)
□ 複数論点を組み合わせた事例処理
□ 預金+相続+差押えの複合問題
□ 融資+保証+担保の同時判断
□ 実務判断の優先順位整理
□ 「支払可否」「回収可否」の結論導出
□ 法令知識と実務対応の整合性
チェックリスト活用法(おすすめ)
・学習初期:
「知らない項目」に印を付ける
・学習中盤:
問題集の該当論点と照合
・直前期:
☑が付かない項目のみ重点復習
まとめ
金融業務2級 法務コースでは、
融資分野・保証担保・預金の法的判断+総合問題が合否を大きく左右します。
このチェックリストを基準に学習すれば、
「出題されやすい論点の取りこぼし」を防ぐことができます。
試験当日に見るA4・1枚要点まとめ

A4・1枚要点まとめ
以下は、金融業務能力検定「金融業務2級 法務コース」の「試験当日に見る A4・1枚 要点まとめ」です。
試験直前に
・考え方を思い出す
・引っかけを回避する
・総合問題で迷わない
ことを目的に、暗記より判断軸を重視して整理しています。
そのままA4・1枚に印刷して使える構成です。
① 預金(入金・支払・差押え・相続)
・預金は「誰が払戻請求権者か」を常に確認
・代理人取引は【代理権の有無・範囲】が最優先
・差押えが来たら
→ 原則「差押え後の払戻不可」
→ 相殺は差押え前に成立しているかが判断基準
・相続発生時
→ 原則:遺産分割前の単独払戻は不可
→ 例外:法令・判例ベースの一定範囲払戻
・共同相続人全員の同意があるかを必ず確認
・凍結・取引停止は「過剰対応・過少対応」両方に注意
② 電子記録債権・でんさい(重要)
・電子記録債権=「記録によって効力が発生」
・当事者:
発生記録請求者/債務者/譲受人/記録機関
・譲渡・分割・担保設定は「記録がなければ無効」
・支払不能時
→ 原則、電子的に一括管理される
・手形との違い
→ 現物なし、善意取得の考え方が異なる
・2026年4月以降は頻出分野
③ 内国為替・付随業務
・振込契約の成立時点=依頼内容確定時
・組戻し
→ 相手方の同意が原則必要
・誤振込
→ 原則、銀行は返還義務なし(調整役)
・為替事故は
→ 時効・責任の所在を冷静に判断
・付随業務は
→ 「銀行の責任範囲」を問われやすい
④ 融資Ⅰ(実行・管理・回収)
・金銭消費貸借契約
→ 合意+金銭交付で成立
・期限の利益
→ 原則:債務者保護
→ 喪失要件は契約条項+合理性
・延滞時
→ いきなり全額請求できるとは限らない
・相殺
→ 自働債権・受働債権の要件確認
・差押えとの関係
→ 先後関係が最重要
⑤ 融資Ⅱ(担保・保証)
・保証契約は「書面性・内容」が重要
・連帯保証
→ 催告・検索の抗弁なし
・通常保証
→ 抗弁あり
・根保証
→ 極度額設定が必須(個人保証は特に注意)
・個人保証規制
→ 経営者保証かどうかの切り分け
・抵当権
→ 付従性・随伴性
・根抵当権
→ 確定前後で扱いが激変
・担保処分は
→ 優先順位と第三者の存在に注意
⑥ 総合問題(最重要)
・一問一論点ではない
・見る順番
① 事実関係
② 法律関係
③ 結論(可・不可)
・「銀行はどう動けるか」が答え
・感覚で判断せず
→ 条件を一つずつ当てはめる
・迷ったら
→ 保守的・実務的判断を選ぶ
試験直前の心得
・条文暗記より「判断理由」
・例外は必ず「要件付き」
・総合問題は時間配分に注意
・焦ったら
→ 預金/融資/保証の基本に立ち返る
まとめ
・融資・保証・担保・総合問題が合否を左右
・電子記録債権(でんさい)は今後さらに重要
・実務判断の一貫性が最大の得点源
このA4・1枚を前日〜当日の最終確認用に使えば、「知っているのに落とす失点」を大きく減らせます。
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