金融機関行職員(特に初級管理者および一般行職員)に必要とされる個人情報の適切な保護と利用に関する実務知識等について、その習得程度を測定します。いわゆるマイナンバー法にも対応しています。
この日本コンプライアンス・オフィサー協会(JCOA)が認定する「金融個人情報保護オフィサー2級(公開試験およびCBT方式)」は、金融機関における個人情報保護の基本的な法令理解と、実務に即した対応力の習得を目的とした資格です。本試験では、個人情報保護法の概要を中心に、金融取引における個人情報の取扱いおよびマイナンバー制度と金融取引の関係について、体系的かつ実務的な知識が問われます。
金融機関は、預金・融資・決済・投資など多様な取引を通じて、極めて多くの個人情報・個人データを取り扱っています。近年では、業務のDX化やAI・クラウドサービスの活用、SNSや外部事業者との連携などが進展し、外国提供、委託、第三者提供、仮名加工情報・匿名加工情報への対応といった新たな論点が日常的な実務課題となっています。こうした環境変化の中で、個人データの適正な利活用と安全管理を両立させるためには、法令およびガイドラインに基づく正確な理解が不可欠です。
さらに、2020年・2021年と相次いで行われた個人情報保護法の改正、およびそれに伴う各種ガイドラインの改正は、金融実務に大きな影響を与えました。特に令和3年改正までを視野に入れた体系的な解説資料は多くなく、最新制度を踏まえた学習環境の重要性が高まっています。
本資格の公式指定教材としては、試験対策に直結する
『金融個人情報保護オフィサー2級問題解説集(過去問・解答・解説)』に加え、実務理解を深める書籍として
『金融機関の個人情報保護の実務』が採用されています。後者は、令和3年の制度改正にまで踏み込んで解説している点が評価され、指定教材として推薦されています。
同書は、個人情報・データ利活用分野の先端有識者が執筆し、最新の法令・ガイドライン・実務動向を踏まえながら、金融機関における個人情報保護の考え方と具体的対応を正確かつ丁寧に解説しています。その内容は金融機関にとどまらず、すべての個人情報分野・業務担当者にとって有益な知識として活用できるものです。
「金融個人情報保護オフィサー2級」は、法令理解と実務感覚の両立を図り、変化の激しいデジタル社会において個人情報を適切に取り扱うための基礎力を養う資格として、幅広い金融実務担当者にとって有意義な学習機会を提供します。
全国一斉公開試験、金融個人情報保護オフィサー2級の概要

公開試験、試験概要
| 申し込み 試験日 出題形式 | 申し込み:10月上旬~中旬 試験日:12月中旬 四答択一マークシート式 50問(各2点) |
|---|---|
| 科目構成 | 個人情報保護法の概要と金融取引 マイナンバー制度の概要と金融取引 |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上 (試験委員会にて最終決定) |
| 試験時間 | 120分 試験開始後60分間 終了前10分間は退席禁止 |
| 持込品 受験料 実施機関 | 受験票、筆記用具 (HB程度の鉛筆または シャープペンシル、消しゴムのみ) 受験料:5,500 円(税込) 実施・運営:(株)経済法令研究会 詳細は: 金融個人情報保護オフィサー2級 |
CBT金融個人情報保護オフィサー2級の概要

CBT試験概要
| 申し込み 試験日程 | 試験はCBT方式を採用のため 指定期間内はいつでも受験可 下記の公式サイト参照 再受験に関しては 同一試験期間内、何度でも再受験可能 |
|---|---|
| 試験地 | 全国のテストセンターにて実施 各会場ごとのスケジュールは テストセンター空席照会参照 |
| 受験資格 | どなたでも受験可能 |
| 試験内容 | 個人情報保護法の概要と金融取引 マイナンバー制度の概要と金融取引 |
| 合格基準 | 100点満点中 60点以上 |
| 受験料 | 5,500円(10%消費税込) |
| 学習教材 | (PR) ・楽天Books: 金融個人情報保護オフィサー2級問題解説集 金融機関の個人情報保護の実務 ・Amazon: 金融個人情報保護オフィサー2級問題解説集 金融機関の個人情報保護の実務 |
| 合格発表 | 即時判定。 試験終了後に、全受験者に スコアレポート・出題項目一覧が 配布されます。 受験日の翌日以降、合格者は マイページから合格証書を ダウンロードください |
| 主催 問合せ | CBTS受験者専用サイト 主催:銀行業務検定協会 日本コンプライアンス・オフィサー協会 (実施・運営:(株)経済法令研究会) TEL:03-3267-4821 (平日9:30~17:00※祝日を除く) 申込方法や当日のお問合せ 受験サポートセンター TEL:03-5209-0553 受験に関するお問い合わせ ※電話は録音あり。 |
合格率と難易度

合格率と難易度
金融個人情報保護オフィサー2級の合格率は42.67%から75.08%で、試験の難易度としては偏差値表示で48です。
| 試験日 | 受験者数 | 合格者数 認定者数 | 合格率 認定率 |
|---|---|---|---|
| 2024年6月 (第62回) | 1,027 | 754 | 73.42% |
| 2023年6月 (第59回) | 1,316 | 775 | 58.89% |
| 2022年6月 (第56回) | 2,050 | 1,257 | 61.32% |
| 2021年6月 (第53回) | 2,231 | 1,418 | 63.56% |
| 2020年10月 (第51回) | 1,782 | 1,338 | 75.08% |
| 2019年6月 (第47回) | 2,266 | 967 | 42.67% |
| 2018年6月 (第44回) | 2,419 | 1,043 | 43.12% |
| 2017年6月 (第41回) | 2,427 | 1,151 | 47.42% |
勉強時間

勉強時間
「金融個人情報保護オフィサー2級」は、個人情報保護法の基本構造と金融実務における個人情報の取扱いを問う試験であり、比較的取り組みやすいレベルに位置づけられています。受験者の知識・経験に応じた勉強時間の目安は以下のとおりです。
- 金融機関での実務経験があり、個人情報保護に日常的に関わっている方
→ 約 15~25時間 - 金融機関勤務だが、個人情報保護の知識に不安がある方
→ 約 25~40時間 - 個人情報保護法を体系的に学ぶのが初めての方
→ 約 40~60時間
勉強方法

勉強方法
1.出題範囲を意識した全体像の把握
まずは、出題範囲である
- 個人情報保護法の概要
- 金融取引における個人情報の取扱い
- マイナンバー制度と金融取引
について、全体像をつかむことを重視します。条文を細部まで暗記するよりも、「なぜその規律が必要なのか」「金融実務ではどの場面で問題になるのか」を理解することが重要です。
2.指定教材によるインプット学習
『金融機関の個人情報保護の実務』を用いて、法令・ガイドラインの考え方と実務上のポイントを整理します。
AI・クラウド利用、委託・第三者提供、外国提供、加工情報といった近年の論点についても、金融実務と結びつけながら理解することで、知識が定着しやすくなります。
特に、令和3年改正を含む最新制度の背景や実務への影響を押さえておくことが、本試験対策として有効です。
3.問題演習(過去問)を中心としたアウトプット
試験対策の中心は、『金融個人情報保護オフィサー2級問題解説集(過去問・解答・解説)』による問題演習です。
過去問を解きながら、
- 正解・不正解の理由を説明できるか
- 用語の意味を自分の言葉で整理できているか
- 実務の場面を具体的にイメージできるか
を意識して復習します。単なる正誤確認にとどまらず、解説を丁寧に読み込むことが合格への近道です。
4.弱点分野の重点復習
問題演習を通じて、
- 第三者提供・委託・外国提供の区別
- マイナンバーの利用範囲・安全管理措置
- 加工情報の考え方
など、理解があいまいな分野を洗い出し、指定教材に戻って重点的に確認します。短時間でも繰り返し確認することで、知識の定着が図れます。
5.直前期は用語・考え方の整理
試験直前は、新しい知識を増やすよりも、
- 基本用語の意味
- 法令・ガイドラインの考え方
- 金融実務との関係性
を簡潔に整理し、安定して得点できる状態を目指します。
このように、「金融個人情報保護オフィサー2級」は、指定教材と過去問を中心に、法令の趣旨と金融実務を結びつけて学習することで、効率的かつ確実な合格を目指すことができる資格です
出題頻度が高い重要論点チェックリスト(頻出順)

チェックリスト
以下は、「金融個人情報保護オフィサー2級(CBT方式)」において出題頻度が高く、確実に押さえておきたい重要論点チェックリストです。
過去問ベースの学習・直前確認に使えるよう、試験で問われやすい視点で整理しています。
① 個人情報保護法の基本構造【最重要】
☑ 個人情報/個人データ/保有個人データの違い
☑ 個人情報取扱事業者に該当する要件
☑ 利用目的の特定・公表・変更のルール
☑ 適正取得の原則(不正な手段による取得の禁止)
☑ 正確性の確保・保存期間の考え方
☑ 安全管理措置(組織的・人的・物理的・技術的)
☆ 用語の定義と基本原則は毎回のように出題
② 第三者提供・委託・共同利用の区別【最頻出】
☑ 第三者提供の原則(本人同意が必要)
☑ 第三者に「該当しない」ケース(委託・事業承継・共同利用)
☑ 共同利用に必要な公表事項
☑ 委託先の監督義務(契約・安全管理)
☑ オプトアウトによる第三者提供の要件
☆ 「これは第三者提供か?」という判断問題が多い
③ 金融取引における個人情報の取扱い【重要】
☑ 預金・融資・決済・投資等で取得される個人情報の例
☑ 本人確認情報・取引履歴の取扱い
☑ 目的外利用が問題となる典型例
☑ グループ会社間での情報共有時の留意点
☆実務場面を想定した設問が出やすい
④ マイナンバー制度と金融取引【必須】
☑ マイナンバー(個人番号)と個人情報の関係
☑ 利用目的が法律で限定されていること
☑ 金融機関における取得・利用・保存・廃棄の基本ルール
☑ マイナンバーの第三者提供が原則禁止である点
☑ 特定個人情報としての厳格な安全管理措置
☆通常の個人情報との違いを正確に理解すること
⑤ 外国第三者提供【近年の重要論点】
☑ 外国第三者提供における本人同意の要否
☑ 提供先国の制度情報の提供義務
☑ 委託と外国第三者提供の関係
☑ クラウドサービス利用時の考え方
☆ クラウド・海外ベンダー関連で頻出
⑥ 仮名加工情報・匿名加工情報【要整理】
☑ 仮名加工情報と匿名加工情報の違い
☑ 作成・利用時の義務
☑ 第三者提供の可否
☑ 金融機関における利活用の場面
☆ 定義問題・比較問題が出やすい
⑦ 漏えい等発生時の対応【重要】
☑ 漏えい等に該当する事案の範囲
☑ 個人情報保護委員会への報告義務
☑ 本人への通知が必要なケース
☑ 再発防止策・社内対応の考え方
☆ 「報告が必要か否か」の判断が問われる
⑧ 各種ガイドラインの位置づけ【頻出】
☑ 個人情報保護法とガイドラインの関係
☑ 金融分野におけるガイドラインの役割
☑ 実務対応における重要性
☆ 「法令か、ガイドラインか」を区別できるか
⑨ AI・データ利活用と個人情報【補足的だが要注意】
☑ AI活用時の個人情報の位置づけ
☑ データ分析と利用目的の関係
☑ 新サービス導入時の留意点
☆ 背景理解を問う設問として出題されやすい
直前確認用・最重要ポイント3点

直前確認用ポイント3点
- 第三者提供/委託/共同利用の判断ができるか
- マイナンバーは「特別に厳しい」個人情報であることを理解しているか
- 令和3年改正後の報告義務・外国提供ルールを押さえているか
このチェックリストを使って
「説明できる/あいまい/説明できない」
の3段階で自己チェックを行い、あいまいな論点を指定教材と過去問で重点復習することで、安定した得点力を身につけることができます。
公式テキストと問題集(PR)
以下の公式テキスト&問題集は公式サイト指定書籍と同様のものです。
・楽天Books:
金融個人情報保護オフィサー2級問題解説集
金融機関の個人情報保護の実務
・Amazon:
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・上の0円表示はAmazonが提供するKindle Unlimited 全てのジャンル200万冊以上が読み放題初めての利用は30日間の無料体験
・資格試験合格のコスパが良い勉強方法なのでおすすめ
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