事業性評価3級とは、銀行業務検定試験を長年主催している経済法令研究会による試験種目でCBT試験方式で実施されています。
銀行業務検定「CBT事業性評価3級」は、金融機関職員が取引先企業の実態を多角的に把握し、融資や本業支援につなげるための基礎知識と実務的視点を問う資格試験です。財務数値だけに依存しない「事業性評価」の考え方が重視される近年の金融行政や、伴走型支援の流れを背景に、現場実務での重要性が高まっています。
本試験は2026年度からはCBT方式(Computer Based Testing)で実施され、四答択一式50問・試験時間120分という構成です。出題内訳は、基本知識40問、技能・応用10問となっており、理論理解と実務への応用力の双方が問われます。CBT試験のため、全国のテストセンターで受験でき、都合に合わせて日程を選択できる点も特徴です。
出題範囲は、事業性評価の全体像を体系的に理解できる内容となっており、具体的には以下のような分野から出題されます。
事業性評価の必要性と考え方の理解、取引先企業を取り巻く外部環境の把握、取引先企業が属する業界の理解と分析、財務情報・非財務情報を含む定量的・定性的な企業分析、策定した計画の実行に伴う金融機関としての支援、さらにSDGs・ESG・サステナブル課題への対応や、取引先と継続的に関わる伴走支援の考え方など、現場でそのまま活用できる実践的テーマが網羅されています。
学習教材として、公式サイトが推薦しているのは
「事業性評価3級 問題解説集」
「『対話力』ですすめる 事業性評価がよくわかる本」
の2冊です。特に問題解説集は、CBT試験の出題形式に沿った過去問ベースの構成となっており、試験対策の中心教材として多くの受験者に利用されています。もう一冊は、事業性評価に欠かせない対話力や考え方を補強できる内容で、理解を深めたい人に適しています。
CBT事業性評価3級は、融資担当者、法人営業担当者、支店渉外担当者をはじめ、金融機関で中小企業支援に関わる方に特におすすめの資格です。初学者でも取り組みやすい一方で、実務に直結する内容が多く、資格取得を通じて事業性評価の基礎力を体系的に身につけることができます。
これから事業性評価を学びたい方や、銀行業務検定のCBT試験で効率的にスキルアップを目指したい方にとって、「CBT事業性評価3級」は最初の一歩として最適な検定試験といえるでしょう。
試験の概要

試験概要
| 申し込み 試験日程 | 銀行業務検定試験 CBTSサイト参照 |
|---|---|
| 試験地 その他 | 全国のテストセンターにて実施 各会場ごとのスケジュールは テストセンター空席照会参照 試験日に本人確認書類を持参 |
| 受験資格 | どなたでも受験可能 |
| 試験内容 | CBT四答択一式50問 120分 (1)基本知識 40問/(2)技能・応用10問 ・事業性評価の必要性と理解 ・取引先企業を取り巻く環境の理解 ・取引先企業が属する業界の理解・分析 ・取引先企業の定量的・定性的把握と分析 ・策定計画の実行に伴う支援 ・SDGs・ESG・サステナブル課題への ・伴走支援 他 |
| 合格基準 | 100点満点中60点以上 |
| 受験料 | 5,500円(10%消費税込) |
| 学習教材 | (PR) ・楽天Books: 事業性評価3級 問題解説集 対話力ですすめる 事業性評価がよくわかる本 ・Amazon 事業性評価3級 問題解説集 「対話力」ですすめる 事業性評価がよくわかる本 |
| 合格発表 | 即時判定。 試験終了後に、全受験者に スコアレポート・出題項目一覧が 配布されます。 受験日の翌日以降、合格者は マイページから合格証書を ダウンロードください |
| 主催 問合せ | CBTS受験者専用サイト 主催:銀行業務検定協会 (実施・運営:(株)経済法令研究会) TEL:03-3267-4821 (平日9:30~17:00※祝日を除く) 申込方法や当日のお問合せ 受験サポートセンター TEL:03-5209-0553 受験に関するお問い合わせ ※電話は録音あり。 |
合格率と難易度

合格率と難易度
銀行業務検定、2017年6月から2025年6月までにおいての全国一斉公開試験「事業性評価3級」の合格率ですが振れ幅がとても大きく下表に示す21.09%から71.34%であり、現時点の評価として合格率を60%と暫定し、難易度は偏差値表示で40です。
2026年度より事業性評価3級は、CBT方式のみが採用されているため、合格率などのデータは公表されません。
| 試験日 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2025年6月 (第161回) | 321 | 229 | 71.34% |
| 2024年6月 (第158回) | 366 | 104 | 28.42% |
| 2023年6月 (第155回) | 623 | 135 | 21.67% |
| 2022年6月 (第152回) | 899 | 561 | 62.40% |
| 2021年6月 (第149回) | 1,162 | 596 | 51.29% |
| 2020年10月 (第147回) | 1,102 | 761 | 69.06% |
| 2019年6月 (第143回) | 2,058 | 434 | 21.09% |
| 2018年10月 (第141回) | 3,229 | 1,329 | 41.16% |
| 2018年6月 (第140回) | 3,302 | 2,205 | 66.78% |
| 2018年3月 (第139回) | 5,605 | 3,625 | 64.67% |
勉強時間

勉強時間
金融・融資実務の経験がほとんどない初学者の場合は、30~40時間程度を目安にすると安心です。事業性評価の考え方、業界分析、定量・定性分析、SDGs・ESGといった用語や概念に慣れる時間が必要になるため、問題演習と並行して基礎理解を進めることが重要です。
融資担当や法人営業など、金融実務の経験がある方であれば、20~30時間程度が一般的な目安です。事業性評価の全体像を整理し直しながら、問題解説集を中心に学習することで、短期間でも合格水準に到達しやすくなります。
すでに他の銀行業務検定(融資・財務・法務など)を学習済みの方や、事業性評価の実務経験がある方であれば、15~20時間程度でも対応可能です。この場合は、問題解説集の反復と、技能・応用問題の考え方を重点的に確認する学習が効果的です。
CBT試験は四答択一式50問・120分と時間に余裕があるため、スピードよりも正確な理解が得点につながります。勉強時間を確保する際は、短時間でも継続的に学習し、問題演習を中心に理解を深める学習スタイルを意識すると効率よく合格を目指せます。
CBT事業性評価3級の勉強方法

勉強方法
CBT方式・四答択一式という試験特性を踏まえ、最短ルートで得点力を高める方法に絞って解説します。
1.全体像を先につかむ(最初の1~2時間)
最初から暗記に入らず、事業性評価が何を目的とし、どの流れで行われるのかを把握します。
公式推薦書籍の
「『対話力』ですすめる 事業性評価がよくわかる本」
を使い、事業性評価の考え方、伴走支援の意味、金融機関に求められる役割をざっと確認します。細部は理解できなくても問題ありません。
この段階の目的は、後の問題演習で「なぜこの選択肢が正しいのか」を理解しやすくすることです。
2.問題解説集を使った学習を軸にする
CBT事業性評価3級の対策は、「事業性評価3級 問題解説集」中心の学習が最も効率的です。
まずは時間を測らずに1周目を解きます。
正誤に関わらず、すべての選択肢の解説を読むことが重要です。事業性評価3級では、「誤りとして適切なもの」「不適切な支援」など、考え方を問う問題が多いため、解説を読むことで出題者の視点が身につきます。
3.出題分野ごとに理解を整理する
問題演習と並行して、次の主要分野を意識して整理します。
・事業性評価の必要性と金融機関の役割
・取引先企業を取り巻く外部環境の理解
・業界分析の視点(市場規模、競争環境、ライフサイクル)
・定量分析(財務データ)と定性分析(強み・経営者・ビジネスモデル)
・計画策定後の実行支援とモニタリング
・SDGs、ESG、サステナブル経営への対応
・伴走支援における対話と支援姿勢
用語暗記よりも、「どの行動・考え方が金融機関として適切か」を判断できるようになることが得点アップにつながります。
4.2周目以降は正解根拠を説明できるかを重視
問題解説集の2周目・3周目では、
「なぜこの選択肢が正解で、他が誤りなのか」
を自分の言葉で説明できるかを意識します。
特に技能・応用問題(10問)は、
・表面的な知識
・極端な表現
・実務上あり得ない支援内容
を見抜けるかがポイントです。違和感を言語化できるようになると、本番でも迷いにくくなります。
5.直前期は頻出テーマの再確認に集中
試験直前は新しいことに手を広げず、
・事業性評価の基本的な考え方
・業界分析と企業分析の視点
・伴走支援として「不適切」な行動例
・SDGs・ESGに関する基本用語
を重点的に見直します。
CBT試験は時間に余裕があるため、見直し前提で解ける理解度を目標にすると安定した得点が期待できます。
勉強方法のまとめ
CBT事業性評価3級は、暗記型試験ではなく、考え方・姿勢・判断基準を問う試験です。
問題解説集を軸に、事業性評価の全体像と金融機関の役割を理解する学習を行えば、短時間でも合格水準に到達できます。
これから事業性評価を学ぶ方はもちろん、銀行業務検定のCBT試験に初めて挑戦する方にも取り組みやすい検定といえるでしょう。
出題頻度が高い重要論点チェックリスト

チェックリスト
学習の進捗確認・直前復習用として、チェックボックス形式で整理しています。
1.事業性評価の基本的考え方
□ 事業性評価の目的(財務数値偏重からの脱却)
□ 担保・保証に依存しない融資の考え方
□ 事業の将来性・継続性を評価する視点
□ 金融機関に求められる役割の変化
□ 目利き力と対話の重要性
□ 事業性評価と信用リスク管理の関係
2.取引先企業を取り巻く外部環境の理解
□ 経済動向が中小企業に与える影響
□ 人口動態・地域特性の把握
□ 技術革新・デジタル化の影響
□ 法制度・規制変更が事業に与える影響
□ 競争環境の変化への対応
3.業界分析の重要論点
□ 業界の市場規模と成長性
□ 業界ライフサイクルの理解
□ 業界特有の収益構造
□ 競争要因(価格競争・差別化)
□ 業界内のリスク要因
□ 参入障壁と代替品の存在
4.定量分析(財務面)の重要論点
□ 損益計算書から読み取れる収益力
□ 貸借対照表による財務安全性の確認
□ キャッシュフローの重要性
□ 売上構造・利益構造の把握
□ 単年度ではなく推移で見る視点
□ 数値分析の限界と注意点
5.定性分析(非財務情報)の重要論点
□ ビジネスモデルの理解
□ 競争優位性・強みの把握
□ 経営者の資質・経営姿勢
□ 従業員・組織体制の評価
□ 技術力・ノウハウの有無
□ 定性情報を過大評価しない姿勢
6.計画策定と実行支援
□ 事業計画策定の目的
□ 数値計画と実行可能性の確認
□ 計画未達時の対応
□ モニタリングの重要性
□ 金融機関が果たすべき支援内容
□ 過度な関与が不適切となるケース
7.伴走支援と対話の視点
□ 伴走支援の基本的な考え方
□ 経営者との対話における姿勢
□ 課題の押し付けにならない支援
□ 長期的視点での関係構築
□ 助言と指示の違い
□ 金融機関として不適切な行動例
8.SDGs・ESG・サステナブル課題
□ SDGsの基本的な考え方
□ ESG(環境・社会・ガバナンス)の視点
□ サステナブル経営の意義
□ 中小企業における現実的な対応
□ 表面的な取り組みとの違い
□ 金融機関が支援する際の注意点
9.技能・応用問題で狙われやすいポイント
□ 極端な表現の選択肢を見抜ける
□ 実務上あり得ない支援内容の判断
□ 「すべきでない対応」を選ばせる問題
□ 一方的な指導・押し付けの否定
□ 事業者目線に立った判断
チェックリスト活用のポイント
・問題解説集1周目終了後にチェック
・2周目以降は「説明できるか」で再確認
・試験直前は未チェック項目のみ見直す
このチェックリストをすべて説明できる状態になれば、CBT事業性評価3級は合格水準に十分到達します。
特に「考え方」「不適切な対応」を問う論点は、繰り返し確認することが重要です。
試験当日に見る A4・1枚 要点まとめ

試験日に見る要点まとめ
A4紙1枚、印刷して!
以下は、**CBT事業性評価3級・試験当日に見る
A4・1枚 要点まとめ(持ち込み不可・直前確認用)**です。
本番直前に「判断基準」「考え方」を素早く思い出せるよう、暗記よりも得点に直結する要点だけを凝縮しています。
1.事業性評価の基本スタンス
・担保・保証中心の評価ではない
・企業の将来性・継続性を重視
・財務+非財務の総合評価
・金融機関は「支配」ではなく「支援」
・対話を通じて課題を共有する姿勢
2.外部環境・業界を見る視点
・景気動向、人口動態、地域特性
・法制度・規制・技術革新の影響
・市場規模、成長性、成熟度
・競争環境(価格競争・差別化)
・業界特有のリスク構造
3.企業分析の基本
【定量分析】
・売上・利益の構造と推移
・キャッシュフローの状況
・単年度ではなく複数年で判断
【定性分析】
・ビジネスモデルと強み
・経営者の考え方・実行力
・組織体制・人材・技術力
→ 数字だけ、想いだけは不可
4.事業計画と実行支援
・計画は実現可能性が重要
・数値目標だけで評価しない
・進捗確認と柔軟な見直し
・未達時は原因分析が先
・金融機関の関与は適切な距離感で
5.伴走支援・対話のポイント
・助言と指示は別物
・課題の押し付けはNG
・経営者目線を尊重
・短期成果より中長期視点
・信頼関係構築が前提
6.SDGs・ESG・サステナブル
・SDGs=社会課題解決の視点
・ESG=環境・社会・ガバナンス
・中小企業でも現実的対応が重要
・形式的・表面的な取組は評価しない
・金融機関は実情に合った支援を行う
7.技能・応用問題の見抜き方
・極端な表現は疑う
・一方的・断定的な支援は誤り
・「すべきでない対応」を選ばせる問題が多い
・実務として違和感がある選択肢は除外
・対話・継続・柔軟性がある選択肢が正解になりやすい
8.本番での解答戦略
・迷ったら「伴走」「対話」「現実的」を基準に判断
・知識問題は即答、思考問題に時間を使う
・120分あるため見直し前提で解く
・1問に固執しない
最終確認フレーズ
「財務だけを見ていないか」
「押し付けになっていないか」
「中長期の支援になっているか」
この3点を意識すれば、CBT事業性評価3級の正解選択肢が見えやすくなります。
公式テキストと問題集(PR)
以下の公式テキスト&問題集は公式サイト指定書籍と同様のものです。
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