甲種化学 高圧ガス製造保安責任者試験は、高圧ガス製造分野における化学系責任者免状の中で、試験範囲・制度ともに最も重い区分に位置づけられています。
出題は、法令・化学工学・物性・反応・設備・保安管理を個別に問うのではなく、相互の関係性を前提として構成されています。
本記事では、甲種化学試験について、試験制度の理解がそのまま合否に影響するポイントを中心に整理しています。
受験資格、科目構成、出題形式、免除制度、試験運営上の取り扱いなど、把握の仕方を誤ると不利になり得る事項を、公式資料に基づいてまとめています。
以降では、まず試験概要を表形式で整理し、制度全体を俯瞰できる形で示します。
その上で、各要素が受験判断や学習配分にどのように関係するかを確認できる構成としています。
甲種化学の合格を前提に、無駄な確認作業を減らすための整理資料として利用してください。
試験概要|甲種化学 高圧ガス製造保安責任者試験
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申し込み 期間 | 高圧ガス保安協会(KHK)に インターネット申込み。 申込期間は毎年度、公示により定められます 実績として 令和7年度(2025年度)の申込 (インターネット受付) 受付開始:令和7年8月18日 受付締切:令和7年9月3日 |
| 試験日 | 例年試験日11月第2日曜日 公式ページで要確認 |
| 試験地 | 全国主要都市 (例年複数都府県で実施) 受験案内書に掲載の会場 地図で確認可能です 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、 広島、福岡、沖縄など |
| 受験資格 | 学歴・年齢等の制限なく受験可能 |
| 出題形式 時間 | 甲種化学は以下の3科目構成で実施されます • 法令:択一式 60分 • 保安管理技術:択一式 90分 • 学識:記述式 120分 ※全科目が基準点を満たすことが合格条件 |
| 合格基準 | 科目ごとの基準 法令・保安管理技術・学識の 各科目それぞれで合格基準 (60%程度)を満たす必要がある。 全体得点での判定ではなく科目単位 1科目でも基準に達しないと不合格。 「60%程度」という表現について 公式FAQでは 「各科目とも満点の60%程度」と されています。 そして実際の案内書内では 「合格基準:各科目とも満点の60%程度」 と具体的な数値目安が示されています (「程度」とあるのは年度ごとの若干の 調整を含むためですが、基本的に60% ラインが基準です)。 |
| 科目構成 | 法令、保安管理技術、 化学工学・化学反応・物性等を含む構成 |
| 免除科目 | 既取得免状等により、 一部科目免除制度あり。 下記の段落を参照 |
| 受験料 | 試験(直接受験)の受験手数料 (2025年4月改定) インターネット申込:17,300円 書面申請:17,800 |
| 合格発表 | 試験後、指定日に公式サイト上で発表 |
| テキスト 過去問 問題集 | (PR) ・楽天ブックス: 甲種化学、テキスト、過去問、問題集 ・Amazon 甲種化学、テキスト、過去問、問題集 甲種化学のKindle本 |
| 補足 | 補足 学識科目(記述式) 甲種化学の学識は、 化学の応用・反応・物性といった 高度な内容が含まれ、単純な計算や 暗記型ではない設問が一定数あります。 試験地の確認方法 受験地は毎年度の 「受験案内書・試験会場地図」で確定 実績として令和7年度の会場一覧の場合は 受験案内書本体に付属しています。 科目免除制度 保安協会の講習・検定を修了しに、 一部科目が免除される制度があり 下記します。 |
| 主催者 問い合せ | 高圧ガス保安協会(KHK) 〒105-8447 東京都港区虎ノ門4-3-13 ヒューリック神谷町ビル11階 試験関連専用問い合わせ (試験・教育事業部門) 電話:03-3436-6102 免状交付申請専用フリーダイヤル 0120-667-966(免状交付・再交付など) 公式ウェブサイト(試験情報含む) https://www.khk.or.jp/ |
科目免除制度
| 免除科目 | 免除の申請に必要な証明書類 | 受験科目 |
|---|---|---|
| 法令 | 甲種機械免状※1 | 保安管理術 学識 |
| 保安管理技術 | 製造第一講習の講習修了証 昭和41年9月30日以前に当該 講習課程を修了に限る | 法令・学識 |
| 保安管理技術 学識 | 甲種化学講習の講習修了証 ※2 | 法令 |
| 全科目 | 甲種機械免状※1+ 甲種化学講習の講習修了証 ※2 | ― |
※1:国家試験の合格通知書、合格証明書でも可
※2:昭和41年10月1日~平成7年3月31日の製造第一講習の講習修了証でも可
合格率と難易度
・令和6年度、甲種化学責任者試験・合格率の詳細
| 令和6年度 甲種化学・種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全科目受験 | 367 | 68 | 18.5% |
| 法令免除 | 12 | 6 | 50.0% |
| 保安管理技術及び 学識免除 | 471 | 376 | 79.8% |
| 全科目免除 | 3 | 3 | 100% |
| 計 | 853 | 453 | 53.1% |
・令和5年度、甲種化学責任者試験・合格率の詳細
| 令和5年度 甲種化学・種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全科目受験 | 412 | 110 | 26.7% |
| 法令免除 | 16 | 7 | 43.8% |
| 保安管理技術及び 学識免除 | 521 | 487 | 93.5% |
| 全科目免除 | 5 | 5 | 100.0% |
| 計 | 954 | 609 | 63.8% |
・令和4年度、甲種化学責任者試験・合格率の詳細
| 令和4年度 甲種化学・種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全科目受験 | 378 | 88 | 23.3% |
| 法令免除 | 13 | 4 | 30.8% |
| 保安管理技術及び 学識免除 | 674 | 564 | 83.7% |
| 全科目免除 | 3 | 3 | 100% |
| 計 | 1,068 | 659 | 61.7% |
・令和3年度、甲種化学責任者試験・合格率の詳細
| 令和3年度 甲種化学・種別 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 全科目受験 | 401 | 111 | 27.7% |
| 法令免除 | 11 | 4 | 36.4% |
| 保安管理技術及び 学識免除 | 615 | 579 | 94.1% |
| 全科目免除 | 5 | 5 | 100.0% |
| 計 | 1,032 | 699 | 67.7% |
甲種化学責任者の合格率と難易度/偏差値
令和3年度から令和6年度までの甲種化学の受験者全員の合格率は、53.1%から67.7%です。法令免除者の合格率は30.8%から50.0%、保安管理技術及び学識免除の合格者は79.8%から94.1%です。想定される甲種化学の難易度は偏差値表示で53です。
| 試験年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2024年 令和6年 | 853 | 453 | 53.1% |
| 2023年 令和5年 | 954 | 609 | 63.8% |
| 2022年 | 1,068 | 659 | 61.7% |
| 2021年 | 1032 | 699 | 67.7% |
| 2020年 | 711 | 345 | 48.5% |
| 2019年 | 933 | 460 | 49.3% |
| 2018年 | 886 | 520 | 58.7% |
高圧ガス製造保安責任者試験、甲種化学の合格率
※全科目受験数と科目免除受験者数を合計した「合計の数字」を採用しています。
勉強時間と勉強方法(甲種化学・実務者前提)
勉強時間の考え方
勉強時間に関して「○時間で合格」といった表現は根拠を欠きます。
実務者にとっての現実的な考え方は次のとおりです。
- 勉強時間=新規習得時間ではない
- 実際は
「理解済み内容の再確認」+「試験特有の整理作業」
が大半を占めます - 時間は
保有知識・担当業務内容・免除の有無に強く依存します
つまり、
時間の多寡より「何を確認したか」が合否に影響します。
科目別の現実的な負荷整理
(※難易度評価ではなく、確認作業の性質の話です)
| 科目 | 勉強の性質 |
|---|---|
| 法令 | 条文・政省令の定義 適用範囲 数値条件の再確認 |
| 保安管理技術 | 設備・操作・保安距離等の 設計条件・運用条件の整理 |
| 学識 | 化学工学・反応・物性について、 式や概念の試験文脈での確認 |
※実務で日常的に扱っている分野でも、「試験で問われる形」に置き換える作業は別途必要です。
勉強方法(公式資料ベース)
① 最初にやるべきこと
- 試験科目構成・出題範囲(公式)をそのまま確認
- 免除の有無を確定させ、自分が受験する科目だけを固定
※この段階で範囲を曖昧にすると、無駄な確認作業が増えます。
② テキストの使い方
- 公式テキストは
「読む」より「照合する」用途 - 実務で理解している内容については
→ 用語定義・数値・条件だけを確認 - 実務と表現が異なる部分は
→ 試験表現を優先して記憶
③ 過去問の位置づけ
- 過去問は
出題形式・問われ方の確認用 - 正誤判定よりも
- なぜその選択肢が成立/不成立か
- 条文・原理のどこを使っているか
を確認
- 出題頻度の推定や予想には使わない
④ 仕上げ段階でやること
- 条文番号・数値・条件が絡む論点を
「記憶しているつもり」から「即時に引き出せる」状態へ - 計算問題・理論問題は
途中式・前提条件を省略せず再確認
注意点(やらない方がよいこと)
- 他資格(乙種・丙種等)との比較で理解しようとする
- 「頻出」「定番」といった表現を信じて範囲を削る
- 要点まとめだけを見て勉強した気になる
これらは実務者ほど陥りやすい失点要因です。
まとめ(この項目の位置づけ)
この資格の勉強は、
- 勉強時間を競うものではなく
- 新しい知識を大量に詰め込むものでもなく
- 公式に示された範囲を、試験文脈で再整理する作業
です。
この理解で進めるのが、最も無駄が少ない方法です。
高圧ガス製造保安責任者の講習について
以下のスケジュールが公式サイトに記載され更新されています。
・講習の予定表・申込先
・講習検定試験の試験問題、正解答、合格者番号の公表
・一部免除講習(製造・販売)のご案内
・法定資格取得のための講習のご案内
・義務講習のご案内
甲種化学責任者免状と甲種機械責任者免状の業務範囲
高圧ガスの種類や製造所の大きさに関し制限はありません。 甲種化学責任者免状、甲種機械責任者免状は保安技術管理者、保安主任者及や保安係員に選任することができ、全ての製造施設に関する保安業務を行えます。
| 甲種化学 | 甲種機械 | |
| 保安技術管理者 | 〇 | 〇 |
| 保安主任者 | 〇 | 〇 |
| 保安係員 | 〇 | 〇 |
| 販売主任者 | 〇 | 〇 |
| 移動監視者 | 〇 | 〇 |
| 取扱主任者 | 〇 | 〇 |
| 容器検査主任者 | 〇 | 〇 |
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甲種化学 高圧ガス製造保安責任者試験



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